農林水産省がまとめた全国のスーパーでのコメの平均価格は、今月16日までの1週間で5キロあたり3892円と、前の週に比べて62円値上がりしました。今月に入っても店頭でのコメの価格の上昇は続いていて、1年前に比べると90%以上の値上がりになります。
2025年2月18日

農林水産省は、全国のスーパーおよそ1000店でのコメの販売価格の平均をまとめ、毎週、発表しています。
それによりますと、今月10日から16日までの1週間の販売価格の平均は、5キロあたり3892円と、前の週に比べて62円上がって、7週連続の値上がりとなりました。
去年2月は、5キロあたり2000円程度で推移していて、90%以上、値上がりしたことになります。

コメの販売価格は、5キロあたりで、去年8月には2500円、9月には3000円、先月には3500円を超え、さらに、政府が備蓄米を放出する方針を示して以降も、店頭では値上がりが続いています。
一方、コメの販売量は、今月9日までの1週間では1年前に比べると9%減少していましたが、今月16日までの1週間はほぼ前年並みでした。
農家や卸売業者などの間では、価格高騰でコメ離れが進むのではないかという懸念が広がっていて、農林水産省では、今後の価格と消費の動向を注視したいとしています。
備蓄米の放出 業者から価格沈静に機体の声

コメの価格高騰が続く中、生産者や卸売業者などによる意見交換会が開かれ、卸売業者からは、政府による備蓄米の放出で価格が落ち着くことに期待する声などが出されました。
26日、農林水産省で開かれた意見交換会には、コメの生産者やJAグループなどの集荷業者、それに卸売業者などが参加しました。
この中で、卸売業者からは、政府による備蓄米の放出について、消費者の安心につながりコメの価格が落ち着くことに期待する声や、需給に対する影響を見極めたいといった声が出されました。
また、集荷業者の団体からは、このまま高値が続くようであれば、ことしの新米を農家から集荷する際も、競争が激化し、苦戦するのではないかといった懸念の声が聞かれました。
一方で、生産者からは、集荷の引き合いが強いことを踏まえ、ことしは主食用のコメを増産する予定だといった声も出されました。
意見交換会に出席した卸売業者は「備蓄米はいま不足しているものを補ってもらえるので、条件を見ながら活用を検討していく。現状の価格については、生産者も流通業者からも『異常だ』という話があったので、緩和する方向に動けば、という期待感はある」と話していました。